香麗志安
お香文化史リサーチ

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香原料 沈香 産地：東南アジア ジンチョウゲ科の常緑高木に樹脂が凝結してできたもの。東洋で最高級の香りとされ、非常に貴重で清澄優雅な香りがする。産地、個体によってその香りの質は異なる。特に良質な沈香の入手は困難な状況。 伽羅 産地：東南アジア 沈香の中で最高品質の香木。ベトナム中部奥地密林の極限られた地域のみに産出する。ワシントン条約に登録されており、輸出入にはライセンスが必要。１グラム１万円前後。 白檀 産地：インド・インドネシア・オーストラリア・ハワイ 白檀科の半寄生常緑高木。芯材部分を使用する。インドのマイソール地方採取のものが「老山白檀」と呼ばれ品質がよい。写真の切葉は工場でカットされたてで、新鮮な香りがする。 龍脳 産地：スマトラ・ボルネオ フタバガキ科の常緑高木から採取される結晶状のもの。天然龍脳は産出量が少ないため、楠から採取される樟脳を精製したものが主に使用される。墨汁の香り付け、去痰薬でなじみがある香り。 丁子 産地：インドネシア・サンジバル フトモモ科のチョウジ木の花蕾を乾燥させたもの。古くは枝、茎、実、花も使用していた。クローブ。スパイスやタバコのフレーバーとしても使われている。古典の練香では丁子の使いこなしがポイント。 大茴香 産地：中国南部 モクレン科の常緑樹の実を乾燥させたもの。日本のしきみ。スパイスの八角茴香、スターアニスとして中華料理に多用される。夏場の爽やかな香りを演出し、匂い袋によく使われるが、使用量を加減する必要あり。 藿香 産地：インド、マレーシア、中国、台湾 シソ科の多年生草木を乾燥させたもの。パチュリ。精油ではベースノートだが、お香の世界では軽めの優しく、上品な香り。ＳＡＲＳの治療薬原料として脚光を浴びる。 極上安息香 産地：インドネシアなど エゴノキ科の安息香樹の樹脂。ベンゾイン。バニラ様の甘い香りで保香材としても使われる。古くから薬用、防腐剤などに利用されていた。画像は極上安息香でより上品な香りがするが、一般的な安息香の色はこげ茶。 零陵香 産地：中国 サクラ草科の多年草の茎の部分を乾燥させたもの。カレーのスパイスとしても使われる。種子の部分は薬用。大変強い香りのため、調香の際には細心の注意が必要。中国宋代では多用されていた。 排草香 産地：中国 中国産のシソ科の多年草カワミドリの根、茎を乾燥させたもの。苦味のある軽い甘さで草の香り。癖がないので調香の調整に使用できる。薬用として鎮咳、芳香性健胃薬、下痢などに使われる。 木香 産地：インド・中国 ウマノスズ草の根を乾燥させたもの。辛味、甘味、重みのある香りで線香によく使われる。残香性が強いので、全体とのバランスを考えて配合するとよい。薬用としても鎮痛、消炎に使われる。 桂皮 産地：中国南部・ベトナム・スリランカ シナモンニッケイ、セイロンニッケイの樹皮を乾燥させたもの。シナモンとしてお菓子のフレーバーなどで広く知られている。甘味系お香のアクセントとして使用される。鎮静、鎮痛、芳香性健胃薬として用いられる。 山奈 産地：中国南部・インド ショウガ科の多年草バンウコンの根、茎を乾燥させたもの。カレーのスパイスとしても使われ、芳香性健胃薬、防虫の効果もある。調香の際、甘味を増したいときに使用することができる。女性に人気が高い。 甘松 産地：中国・インド オミナエシ科の草木の根。薫香料としては根の部分が適している。茎は薬用として鎮静、鎮痛に使われる。草木であるが、タンパク質系の香りを含み、配合することによって香りに厚みとコクを加えることができる。 乳香 産地：アフリカ・アラビア・ソマリア カンラン科の幹から浸出した樹脂。フランキンセンス。「西の乳香」といわれるように、キリスト教の焚香料として知られている。殺菌、消炎、鎮痛に使用される。熱を加えるときは少ない量でも香りが変わる。 貝香 産地：南アフリカ・中国 巻貝のふたを粉末状にしたもの。貝類のため漁港の香りがするが、保香剤として香りを安定させる作用がある。古典では甲香とも呼ばれ、練香、衣被香などに多用されていた。熟成を促す役目もある。 麝香 産地：中国・ネパール 麝香鹿の雄の分泌物。ワシントン条約で規制されており、古典調合の時代から非常に高価。香水などでは合成ムスクが使用されることが多い。画像は日本酒で1000倍希釈したものを榁に染み込ませたもの。 甘味香料 合成の甘味香料。甘味を加えたいとき使用する。 SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送